まず結論:個人で申請できる制度はあります
リスキリングの公的支援は「会社が申請するもの」だけではありません。個人が直接使える本命は、経済産業省の「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」です。対象講座の受講費用について最大70%(上限56万円相当)が補助されます。一方、勤め先の会社が研修として実施するなら、会社が申請する人材開発支援助成金(中小企業は経費の75%)の方が本人負担ゼロで学べる形になります。「自分のキャリアのために学ぶ」なら個人系統、「会社の業務のために学ぶ」なら会社系統——この分け方が出発点です。
自分はどっち?の判定
次の分岐で考えると迷いません。
Q. その学びは、いまの勤め先の業務のためですか?
はい → 会社系統
会社から人材開発支援助成金で研修を実施してもらう(本人負担なし・中小は経費75%助成)。会社への提案方法は下で解説
会社から人材開発支援助成金で研修を実施してもらう(本人負担なし・中小は経費75%助成)。会社への提案方法は下で解説
いいえ(転職・独立のため) → 個人系統
経産省キャリアアップ支援事業(最大70%・上限56万円相当・転職前提の設計)を検討
経産省キャリアアップ支援事業(最大70%・上限56万円相当・転職前提の設計)を検討
図: 個人のリスキリングで使う制度の分岐
個人系統:経産省キャリアアップ支援事業の要点
経済産業省の「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」は、個人が対象講座を受講すると費用の最大70%(上限56万円相当)の補助が受けられる制度です。重要なのは転職を前提とした設計だという点で、キャリア相談から転職支援までがセットになっています。いまの会社で働き続けながらスキルだけ上げたい人には、雇用保険の教育訓練給付制度という別の選択肢もあります(対象講座や給付率は制度区分で異なるため、ハローワークや厚労省の検索システムで確認してください)。
会社系統:会社に「研修としてやりませんか」と提案する手も
学びたい内容が業務に直結するなら、会社に研修として実施してもらう方が本人負担なしで学べます。会社側にもメリットがあり、中小企業なら研修経費の75%+受講中の賃金助成(1時間1,000円)が国から出ます。特に生成AI研修はDX訓練として明文の対象で、2027年3月までの時限措置なのでいまが提案の好機です。提案時は制度の全体解説や75%コースの詳細をそのまま経営者・人事に見せてもらえれば話が早いはずです。
個人事業主・フリーランスの場合
少し注意が必要です。雇用保険に加入している従業員がいる個人事業主は、従業員の研修について会社系統(人材開発支援助成金)を使えます。一方、事業主本人の学び直しは人材開発支援助成金の対象外で、個人系統(経産省事業など)の検討になります。従業員のいないフリーランスも同様に個人系統です。
制度の全体像を知りたい方へ
法人向け・個人向け・都道府県の独自制度まで含めた全体の一覧はリスキリング補助金・助成金一覧【2026年版】にまとめています。会社としてAI研修の導入を検討している場合は、会社URLを入れるだけの無料診断で使える制度を確認できます。